ブレイブルー コンティニュアムシフト
「ギルティギア」のアークシステムワークスが作った「ギルティギア」みたいな格闘ゲーム。
じゃあギルティギアでいいじゃん!と思わずツッコんでしまいそうになった前作の「ブレイブルー カラミティトリガー」。
しかし実際遊んでみるとシステムのごった煮であったギルティほどは複雑でなく、やたら長いコンボさえ1つ覚えれば気軽に楽しめるいい意味で底が浅い格闘ゲームでした。
あれから約1年、追加キャラとバランス調整を施して発売されたのがこの「ブレイブルー コンティニュアムシフト」です。
しかしこのゲーム、大したシステム変更もないのに前作よりバランス悪くなってます。一体どういう事だ…
家庭用モードとしてはノベル形式で比較的どうでもいいストーリーが語られるストーリーモードやプラクティスモード、スト4でプレイヤーから嫌がられた難しいコンボを入れさせられるチャレンジモードなどがあります。
そのチャレンジモードは課題のコンボが長すぎてウインドウに収まらず、ある程度暗記しなければならないという新しいスタイルの遊びも提供しています。
もちろんネット対戦も標準装備。ネット対戦は前作の国内同士であればラグをほぼ感じない超快適対戦はそのままにスト4でおなじみのアーケード待ちうけ、そしてプラクティスで練習しながらマッチングができるプラクティス待ちうけも完備されております。
このプラクティス待ちうけは格ゲーで遊んでいる時間の大半がプラクティスという事もざらな私としては嬉しい限り。
前作もネット対戦はかなりいい出来でした。個人的にはスト4やバーチャなどに比べても体感ラグの少なさでは勝っていると思います。
更に追加キャラクターのDLCも既に1体配信され、今後も配信の予定があるなど長く楽しめそうな作品です。
後はバランスパッチを早く配信してくれれば最高なのですが、それは期待しすぎというものでしょうか…
スーパーストリートファイター4
一時期大きなブームとなった格闘ゲーム。その中心にあったのがカプコンの格闘ゲーム群でした。その中でも格闘ゲームのムーブメントを起こした記念碑的ゲームが「ストリートファイター2」です。
それまで一人のプレイヤーキャラが複数の敵と戦うというアクションゲームの常識を打ち破り、一対一の決闘にコマンド技による奥深さを加えた前作「ストリートファイター」を更に進化させた「ストリートファイター2」(通称スト2)は、プレイヤー対CPUキャラという構図を、プレイヤー対プレイヤーに変え、「飛び道具」「対空」「キャンセルからのコンボ」など現在の格闘ゲームのフォーマットを作った作品です。
これが大ヒットしたカプコンは「ヴァンパイアシリーズ」「VSシリーズ」などの多くの作品を世に生み出し、他のメーカーもスト2の大ヒットを受けて格闘ゲームを手がけるようになりました。
しかしブームはいずれ終わるもの。
格闘ゲームをやり込んだプレイヤーからの要求や、他の格闘ゲームとの差別化を図るメーカーによって、対戦においてはスキルの比重がより高まる流れへと自然に向かってゆきます。
その結果複雑化したシステムや対戦バランスの難しさ、対戦マナーの悪化などで初心者が遊びにくい環境が作られて行きます。
こうなると後は先細るしかなく、SNKが倒産、遂にはカプコンの2D格闘からの撤退が起こります。「バーチャ」「鉄拳」の3D格闘ゲームはまだリリースされますが一時期ほどの勢いは既になく、格闘ゲームは一部のマニアがやっているだけのもの、という認識がゲーマーの間でさえ徐々に浸透して行きました。
そんな中、ストリートファイター4がリリースされるという噂が海外から発信されました。
ゲーマーの主な層は今のカプコンでは面白い格闘ゲームを作るのは無理だ(格闘ゲームを作っていた人物の多くがカプコンを既に退社していました)というマイナスの意見であったり、噂そのものに懐疑的な見方が散見される中、ストリートファイター4のリリースが正式に発表されます。
ゲーマーの不安感を他所にリリースされたストリートファイター4は既存の2Dグラフィックのイメージを崩さず3Dモデルに起こしたデザイン性とそれによる演出の強化、原点のスト2を意識したシンプルなゲームシステム、ウルトラコンボによる逆転性などが評価され、久々に格闘ゲームのヒット作となりました。
家庭用の発売時にはフェイロン、キャミイ、さくら、元、ダン、ローズが追加、更に隠しボスだった剛拳がプレイアブルキャラクターになり大幅にボリュームアップ。通信対戦ではその快適さもさることながら、アーケードモードでCPUと戦いながらマッチングができる「アーケード待ち受け」によって、多くのゲームで存在するマッチングの待ち時間が解消されたのも素晴らしいアイデアでした。トライアルモードなどの家庭用オリジナルモードもあり、こちらも世界中で大ヒットを記録しました。
今回のスト2シリーズ復活劇で興味深いのは、国内のユーザーではなく海外からの要望がそのプロジェクトを動かすきっかけになったという事です。格闘ゲームというと、アーケードが中心になったブームでしたが、海外はゲームセンター自体がほとんどない為メーカーがターゲットにしていたのも専ら国内のユーザーでした。
そうして日本国内で盛り上がったブームは終息し、日本のゲーマーには格闘ゲームさえ過去のものになった感さえありましたが、海外のゲーマーはずっと新作の格闘ゲームを求めていたのです。
そしてその大ヒットを受けて、10人の新キャラクタやウルトラコンボ2をはじめとした新技やバランス調整など、大幅なボリュームアップを果たした今回のスーパースト4。
私も遊びましたが前作の理不尽感は抑えつつもちゃんと尖った強さのある仕上がりになっており、さらに対戦が楽しくなった印象です。
もちろんアーケード待ちうけや快適なネット対戦といった前作の長所はそのままですから正に格闘ゲームの決定版といっていい出来です。
それでも今回の目玉はやはり新キャラクター。
ストZEROからアドン、ガイ、コーディー、スパ2からTホークとディージェイ、そしてスト3からいぶき、まこと、ダッドリー、更に完全新キャラのジュリ、ハカンが参戦し、新たな戦いが繰り広げられます。個人的には好きだったスト3のキャラが特に嬉しい追加でした。
また一人用モードとしてストーリーモードや課題のコンボを決めるトライアルなどもあり、「対戦はちょっと…」という人でも十分に楽しめます。
特にトライアルは家庭用スト4の時からそうだったのですが、後半の課題コンボがなかなか難しく、歯ごたえ十分な内容です。どれも実戦で決めるのは中々難しいコンボですが課題の技を少し変えると実戦でも決めやすくなるものも多く、技術面の修練も含めて対戦にも役立つモードです。
対戦は知らない人とも気軽に楽しめるつくりで、ランクマッチでは試合の勝敗ごとに増減するPP(プレイヤーポイント)によって同じ実力の相手とマッチングしやすくなっています。対戦はやはり実力が拮抗した相手と遊ぶのが楽しいですからね。
それにしても驚くのはやはり対戦の快適さ。ラグも国内同士では体感できないレベルで、オフラインの対戦と同じ感覚でプレイできます。
これがソフトの値段を除けばPS3版はタダ、360版はゴールドメンバーの月数百円の出費で遊べるのですから、ゲームセンターは大丈夫かと心配してしまうくらいの出来です。
時代の進歩は便利になるものなので、この流れも致し方ないことかも知れません。
しかし頑張れゲーセン!
個人的には色々な思いが交錯しながらも、楽しさはお墨付きのこの一本。
今のネット対戦を体験していない方はぜひ一度遊んでみてください。